(ブルームバーグ):1日午前の米金融市場では、9月の米ADP民間雇用データが予想に反して減少したことを受けて米国債が大幅高となり、年内2回の利下げ織り込みが強まった。
金融政策の動向を敏感に反映する2年債利回りは6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し3.55%を付けた。10年債利回りは4.10%に下がった。
金利スワップ市場では、年内の予想利下げ幅が合計46bpと、データ発表前の42bpから拡大した。
外国為替市場では、円がデータ発表直後に対ドルで上げ幅を拡大。一時146円60銭付近まで買われた。

ADPリサーチが発表したデータによると、民間部門の雇用者数は前月比3万2000人減少。前月分も3000人減(速報値5万4000人増)に下方修正された。
アメリベット・セキュリティーズの米金利トレーディング・ストラテジー責任者、グレゴリー・ファラネロ氏は「雇用は明確に弱含んでいる」と指摘。「3日に予定されている9月の雇用統計が発表されないと見込んで金融市場は反応している。政府統計の下方修正も合わせ、FRBが再び利下げに動くとの見方が強まり、長期的な金利低下のシナリオを後押しする形となった」と指摘した。

原題:US Treasuries Surge After ADP Report Shows Labor Weakness(抜粋)
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