あす、中国で行われる抗日戦争勝利80年を記念する軍事パレードを前に、習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が会談しました。同じくパレードに出席する北朝鮮の金正恩総書記も、まもなく北京に到着するものとみられます。

「北京駅の周りですが、道路の前にバリケードが設置されています」

金総書記が到着するとみられる北京駅の周辺。現在も厳重な警備が敷かれています。

金総書記はきのう、専用列車で平壌を出発。

「瀋陽市内を通過しています」

JNNはけさ、中国東北部の遼寧省・瀋陽で金総書記を乗せたとみられる列車を撮影しました。これに先立ち、深夜には中朝国境の都市・丹東で専用列車をけん引するための車両が中国から北朝鮮側へと移動する様子も確認できました。

金総書記は北京で習主席やプーチン大統領と会談する可能性があります。

「天安門広場です。あすの軍事パレードに向けて、準備が進められています。広場を埋めるようにたくさんの観覧席が設けられています」

その金総書記が出席する軍事パレードが行われる天安門広場。きょうも大通り沿いには多くの警察官が配置され、警戒にあたっていました。

「軍事パレードが行われる大通り沿いにはスローガンが書かれたモニュメントが設置されています」

北京市中心部は交通が規制され、市民生活に大きな影響が出ています。

軍事パレードが行われる通り沿いの商業施設では午後2時に営業を終了。きのうは交通規制を心配した市民が野菜を買い占めるという事態も起きました。

また、先月、軍事パレードのリハーサルが行われた際には、一部地域ではフードデリバリーのアプリが使えなくなり、配達員から嘆きの声も聞かれました。

配達員
「今は軍事パレードの期間で、多くの店が閉まっています。注文が来ないので、収入に影響してしまいます」
「(Q.影響はありますか?)多少はあります。仕事をしなければ収入はありませんから」

そして、北京ではきょう、習主席とプーチン大統領が会談。

中国 習近平 国家主席
「我々は互いの国で開かれた反ファシズム戦争勝利記念式典に出席してきた」

習主席は「第二次世界大戦の戦勝国であり、国連安保理の常任理事国である大国としての責任を十分に示すものだ」とし、中国とロシアが戦後の世界秩序をリードする存在だとアピールしました。

ロシア プーチン大統領
「我々の緊密な交流は、前例のないほど高い水準にある両国の戦略的関係を反映している」

一方、プーチン大統領もこのように述べたほか、戦勝国としての立場を強調しました。