6日の欧州債券市場は、ドイツ債のイールドカーブがベア・スティープ化した。フランス債、スペイン債が7日の入札を前に、他の国債に比べて劣後した。

短期金融市場では、欧州中央銀行(ECB)による利下げ観測は概ね変わらず、9月に3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)、年末までに合計15bpの利下げが織り込まれている。

イタリア債のドイツ債に対する利回り差(スプレッド)は3日連続で縮小した一方、フランス債のスプレッドは67bpでほぼ横ばいとなった。

英国債の利回り曲線はツイスト・スティープ化した。市場では、2026年中の利下げの見通しが3bp拡大した。

イングランド銀行の7日の金融政策会合については、政策金利を25bp引き下げ、4%とする見通しで、短期金融市場とエコノミストの予測が一致している。スワップ市場では、年末までに合計48bpの利下げが織り込まれている。

6日の欧州株式市場は、バイエルやノボノルディスクなどの決算が振るわず、全体的に動きが乏しい展開となった。

ストックス欧州600指数は、一時0.4%上昇したが、引けにかけてはほぼ横ばいとなった。ノボノルディスクは4-6月期(第二四半期)決算で売上高の成長率が過去4年間で最も低い水準となり、5.4%安と2021年7月以来の安値をつけた。

バイエルは大豆種子、農薬の販売が不調で9.7%下落し、5月中旬以来最大の下げ幅となった。パーソナルケア製品メーカーのバイヤスドルフは、予想を下回る成長率を報告したことが嫌気され、8.6%安となった。ABNアムロ銀行は純金利収入が予想を下回り、5.2%下落した。

業種別では、原油価格が4日ぶりに反発したことを背景に、エネルギー株が相対的に堅調だった一方、メディア株や化学株は下げを主導した。

8月6日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)

原題:Bunds Fall for The First Time Since July 29: End-of-Day Curves、European Stocks Subdued After Glum Novo Nordisk, Bayer Earnings(抜粋)

--取材協力:Jan-Patrick Barnert、Michael Msika、David Watkins.

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