「日本人ファースト」などを訴え、参院選で「台風の目」となった参政党。批判を受けながらもなぜここまで支持を集めたのでしょうか?

30代40代 投票先「参政党」1位

参政党 さや氏
「皆さんのおかげで当選できました」

参院選での大躍進から一夜明け、東京・新橋で街頭演説をおこなった参政党。

参政党 神谷宗幣代表
「前回1議席だったんですけど、今回は14議席いただきました。ありがとうございました」

参政党は今回、選挙区で7人、比例代表で7人が当選し、野党では立憲、国民に次ぐ14議席を獲得しました。「日本人ファースト」を掲げ支持を集める一方、演説会場には、抗議する人々の姿も…

抗議する人
「差別主義者引っ込め!」

スタッフと抗議する人の間で、小競り合いとなる場面もありました。

今回の参政党の躍進を、イギリスBBCは、「極右政党『日本人ファースト』の台頭」と表現。「選挙戦で与党の票を奪った形になった」と分析しています。

JNNの出口調査での比例投票先を年代別にみると、10代20代は国民民主党が1位、その次に参政党。30代40代は参政党が1位となるなど、主に現役世代に支持されたことがわかります。

支持者は、参政党のどのような点を評価しているのでしょうか。アンケート調査と演説会場でのインタビューから紐解きます。

20歳
「外国人政策に一番力を入れてくれているところだと思う。神谷さんもスパイ防止法を『(国会議員)10人集まったので法案出します』と」

60代
「参政党って人に紹介できるんですよ。普通の人が立ちあがってる穏やかな政党なので、“右寄り”とか“左”とかでもない」

20代
「参政党以外なくないですか?日本は」
「外国人がのさばってるんで、それ僕嫌いなんですよ」

やはり多かったのが「外国人政策への共感」。TBSテレビとJX通信社が共同でおこなったアンケート調査では、「外国人が必要以上に優遇されている」という質問に「強くそう思う」と答えた人は参政党支持者で6割を超え、突出していることがわかります。

参政党 神谷宗幣代表
「アンチのみなさんも一緒にやっていいですよ、せーの、1、2、参政党!」

また、東京・芝公園でおこなわれた「最後の訴え」を聞きに来た人は、神谷代表の“言葉の強さ”が魅力だと話しました。

30代
「(魅力は)パッション。演説初めて見たときに涙を流してしまって、心がぐっと熱くなって」

Q今まで政治に興味は?

「実は今回はじめて。あす投票に行きます」
「日本って自分たちで変えられるかもしれないと思って。今回から参加しようと思っています」

一方、演説などの情報収集は、SNSが多いと話す支持者も…

70代
「(テレビは)どうしても世論を誘導しちゃう。それは僕はあんまり。だから見ないようにしています」
「ネットは結局フェイクでも、いろんな意見をみんな出しているじゃない。テレビはあくまでも一方通行」

20代
「テレビはほんまにクソ。真実がないから」

参政党 自民党支持層の受け皿に?

アンケートでも、「テレビや新聞が発信する情報は信用できない」と感じている人は、参政党支持者が最も多いという結果になりました。また、こんな特徴も見えてきました。

40代
「そもそもは自民党(支持)でした。自公政権をちょっと壊してくれたらいいなくらいの。はっきり言ってそれくらいの感じ」

40代
「僕はもともと自民党の応援していた。今、自民がやっていることは全くもって 僕たちが求めていることと真逆のことをやってる。真逆のことやっているか、何もやっていない」

参政党支持者の中で、「現在の自民党への評価は、かつての安倍政権の頃と比べて悪くなった」と感じている人が97%に上るなど“安倍政権を評価していたが、今の自民党に失望している”という人が多くいることがわかりました。

神谷代表も、今回支持を集めることができた理由について…

参政党 神谷宗幣代表
「特定の政策で(参政党を支持)というよりも、自民党ダメだから、1回自民党にお灸を据えるには私くらいはっきり物を言う人間がいた方が信頼できるというふうに、期待いただいたのかなとは思っています」