(ブルームバーグ):世界8カ国で水族館を中心としたテーマパークを運営する米企業、ザ・ドルフィン・カンパニー(TDC)が経営破綻し、イルカなどの海洋哺乳類を数百頭規模で売却する準備を進めている。手元資金が乏しくなり、飼育を続ける余裕がないという。
売却対象には不動産も含まれ、現在は裁判所の承認待ちであることが3日に提出した文書で明らかになった。およそ2400頭を飼育するコストが「極端に高い」としている。
3月に連邦破産法11条の適用を申請したTDCは、30カ所を超えるアトラクション施設を運営。米国での事業は債権者が支援するアドバイザー連合が継承し、動物の生命と安全を最優先事項に掲げている。
破産手続きでは、テーマパークにおける動物の役割が2つあることが明らかになった。
TDCにとって、海洋哺乳類は貴重な観光資源であるだけでなく、1億ドル(約145億円)を超える債務の担保でもある。裁判所への提出文書によれば、特にイルカとアシカの価値が高い。3日の提出文書によれば、同社は2023年時点でイルカ295頭と、アシカ51頭、マナティーとアザラシをそれぞれ18頭飼育していた。

原題:Dolphins for Sale: Bankrupt Aquatic Park Firm Looks to Cut Costs(抜粋)
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