(ブルームバーグ):オリンパス株が一時12%安と大幅に続落し、4月9日以来の日中安値を付けた。米食品医薬品局(FDA)が同社の一部医療機器の輸入に関して警告を出した。
午前終値の下落率は日経平均株価の構成銘柄でトップ。FDAはオリンパスによる品質システムの規制違反に懸念があるとして、医療機関などに注意を促した。一部の内視鏡など特定の医療機器について今後の米国への出荷を差し止めるという。
オリンパスは近年、事業売却を進めて医療機器の専業企業に脱皮した。2025年3月期の連結売上高のうち、北米向けは4割強を占める。
野村証券アナリストの森貴宏氏はリポートで、オリンパスの主力は消化器の内視鏡であり、今回の措置では対象外だと指摘。もっとも主力製品も差し止め対象の内視鏡と同じ工場で生産しているため、「同様の輸入差し止め措置が発出される可能性に留意したい」とした。
オリンパスの広報担当は、FDAの懸念に迅速に対応し、製品が高い品質基準を満たすことを保証するために尽力している。最優先は患者のために安全で効果的なソリューションを顧客に提供することだ、とコメントした。
(最終段落に会社側のコメントを追加しました)
--取材協力:長谷川敏郎.
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