パキスタン政府はトランプ米大統領をノーベル平和賞に推薦すると発表した。米国との関係強化を図る狙いがあるとみられる一方、インド政府が反発する可能性もある。

パキスタン政府は21日、ソーシャルメディアへの投稿で、トランプ氏の推薦理由として「インド・パキスタン危機における決定的な介入と中心的な指導力」を挙げている。

在米パキスタン大使館が発表した別の声明では、トランプ氏の「パキスタンとインド双方への強力な外交的関与」が「急速に悪化する状況」を緩和し、「最終的には停戦を実現して広範な衝突を回避した」としている。

4月にジャム・カシミールで武装勢力が民間人を襲撃したテロをきっかけに勃発した衝突を巡っては、インド側はテロ攻撃にパキスタンが関与したとして非難。パキスタン側は疑惑を否定して小競り合いに発展していた。

トランプ氏の停戦発表を巡って、パキスタン政府は歓迎する一方で、不意を突かれた形となったインドのモディ政権は激しく反発。米国の仲介や貿易協議の見通しが緊張緩和に貢献したとするトランプ氏の主張をインド政府は否定していた。モディ首相は先週のトランプ氏との電話会談でこうした主張の多くに対して直接反論した。

名前がオバマなら10秒で受賞

パキスタンの推薦は、気まぐれで知られるトランプ氏の機嫌の取り方を心得た動きとみられる。

トランプ氏はオバマ元米大統領が2009年にノーベル平和賞を受賞したことに長年不満を表明してきた。昨年の演説では「もし私がオバマと名付けられていたら、10秒でノーベル賞をもらっていただろう」と発言した。

トランプ氏は20日夜、自身がノーベル賞に値する理由を長文で投稿。セルビアとコソボ間の緊張緩和、エジプトとエチオピアの和平維持、一部の中東諸国とイスラエルの国交樹立などを挙げたが、ノーベル賞の受賞者は通常ロビー活動を行わないため異例の行動となっている。

さらにトランプ氏は「人々は分かっている。それだけで私は十分だ!」とし、実際に受賞するかどうかは必ずしも重要ではないと強調した。

原題:Pakistan Backs Trump for Nobel Peace Prize He’s Long Craved(抜粋)

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