(ブルームバーグ):5月の米住宅着工件数は、新型コロナウイルス禍初期以来の水準に落ち込んだ。集合住宅の急減が響いた。高水準の物件在庫と住宅ローン金利により、住宅建設が勢いを欠いている状況が示された。
集合住宅の着工件数は約30%減った。一方、一戸建ては小幅増の年率92万4000戸で、前月分は下方修正された。
5月の建設許可件数は同じく5年ぶりの低水準。一戸建ての許可件数は2023年4月以来の水準に落ち込んだ。
今回の統計は、住宅建設活動の低迷を浮き彫りにする。完成物件の在庫が2009年以来の高水準に達するなど、建設業者が逆風に直面していることが背景にある。長年にわたる住宅価格の値上がりと高水準の住宅ローン金利が需要を抑制しており、建設業者は購入者へのインセンティブ拡充を余儀なくされている。
今回の統計では、建設中の一戸建て住宅も引き続き減少していることが示された。2022年のピーク以降、一貫して減少傾向が続いている。
地域別では、米国最大の住宅建設地域である南部で着工件数が10.5%減少。中西部でもほぼ同程度の落ち込みとなった。北東部も大幅減。集合住宅が落ちんだことが重しとなった。一方で、西部では着工件数が増加した。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:US Housing Starts Slide to Five-Year Low on Apartment Projects(抜粋)
(第2段落以降に詳細を追加して更新します)
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