(ブルームバーグ):米国の5月の関税収入が過去最高の230億ドル(約3兆3000億円)に達し、同月の財政赤字を縮小させる一因となった。
米財務省の11日の発表によると、5月の関税収入は前年同月比で170億ドル(約270%)増となり、2024年の月間平均の3倍超に達した。
5月の財政赤字は3160億ドル。暦上の調整後では前年同月から17%縮小した。今会計年度(24年10月─25年9月)の最初の8カ月間では、赤字総額は1兆3700億ドルとなっている。
関税収入の急増はトランプ米大統領が導入した複数の新関税を反映したもので、その大半は4月上旬に発効した。関税収入の増加に加え、インフレ連動債の利払い減少など国債費の低下も5月の赤字縮小に寄与した。
ただ、ベッセント米財務長官は11日下院の委員会の公聴会で、今年度の財政赤字は国内総生産(GDP)の6.5-6.7%と3年連続で6%超が続くと警告。3%に向けて縮小させたい考えを示した。
原題:US Tariff Revenue Hits Fresh Record, Helping Shrink May Deficit(抜粋)
--取材協力:Laura Curtis、Shawn Donnan.
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