小泉大臣が来週にも店頭に並べられると話す「備蓄米」。スピード感を持って届けるため、玄米のまま店頭に並ぶかもしれません。どのようなことに注意すればよいのでしょうか?
“古い備蓄米” 価格は適正? 小泉大臣が野党と論戦
井上貴博キャスター:
28日に行われた衆院農水委員会ではコメ価格の引き下げをめぐり、小泉進次郎農水大臣に対し、野党代表らが質疑を行いました。

立憲民主党 野田佳彦代表
「(備蓄米5キロ)2000円と、数字を明確にされた気合はわかるが、それが適正価格かどうか」
小泉進次郎 農林水産大臣
「この2000円が生産者の方にとっての適正ではないと思います。しかし古い備蓄米をおろしていく価格としては適正だと思います」
随意契約は政府が業者を選定したりするため、業者間に不公平感が生まれやすく、公平性や透明性に欠けます。今回は緊急事態のため仕方がありませんが、今後どうするのかはまた別の課題になるのだろうと思います。
さらにこんなやり取りも…

立憲民主党 石川香織 衆院議員
「2000円の備蓄米と4000円のコメが同じ棚に並んでいたらどうなるでしょうか」
小泉 農水大臣
「私の立場からすれば備蓄米もちゃんと買って、ほかのおコメも買って食べ比べようと。これが私の今の思いです」
どうしても「目先の価格がどうなるか」という点に終始しがちですが、本来であればコメ政策をどうしていくのか。“攻めに転換”するのであれば、所得補償などどう考えるのかといった構想も早く知りたいところです。
石田 健さん:
沢山論点があると思います。まず一つ目は今、備蓄米を放出していますが、大地震などの自然災害が発生した際、国としてのセキュリティはどう考えているのか。
次にコメが経済安全保障、食料安全保障の中心にこれからなり得るのかといった“食以外”の面との関係です。
最後に、「2000円の米だと安心、4000円だとなかなか買うのは難しい」という風潮で、果たして日本は『デフレから緩やかなインフレへ』というビジョンが実現できるのかという、金利や金融などの問題です。
今、小泉さんは明確なメッセージを出していますが、コメは物流、金融、自然災害といった、いろいろなものと関わってくるので、政府一丸となって取り組んだ上でメッセージを出していくべきだと思います。
井上キャスター:
確かに全体として話を進めなければいけないと思います。備蓄米放出の際、災害発生時について小泉さんは「今までの経験からそんなに量は出ていないから大丈夫」と話していました。それならば備蓄米ってそんなにたくさんの量を備蓄しなくてもいいのではと考えてしまいますよね。