国会では、参議院・予算委員会が開かれ、野党側は、政府の年金制度改革法案から基礎年金の底上げに関する部分が削除されたことについて、「消した年金法案」だと石破総理を追及しています。国会記者会館から中継です。
野党側は、今回の年金制度改革法案によって“最も不利益を被るのは就職氷河期世代で、見捨てることは言語道断だ”と訴え、法案を修正するよう迫りました。
立憲民主党 打越さく良 参院議員
「基礎年金の底上げをわざわざ削除してしまっていたと。最もこれで不利益を被るのは就職氷河期世代なんです。自民党のために“消した年金法案”ではないでしょうか」
石破総理
「いろんな立場の方々がご議論いただいて、政府の中でも(賛否)両論あったものであって、決して自民党の都合だけで(法案提出を)遅らせたとか、そういうものでは断じてございません」
政府の年金制度改革法案は、当初、厚生年金の加入期間が短く、年金が少ないおそれのある就職氷河期世代の救済を目指し「基礎年金」を底上げする方針でした。
しかし、財源として会社員らが加入する「厚生年金」の積立金を活用することに自民党内から「流用だ」という指摘が相次いだことを受け、この内容は削除されました。
無党派層の多い会社員からの批判を警戒したのではないかという声も上がる中、石破総理は“基礎年金の底上げについては国会での議論に耳を傾けたい”と話しました。
政府・与党は与野党での修正協議などを踏まえ、今の国会での成立をはかりたい考えです。

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