6708億円の赤字の背景 新たな経営再建計画で2万人がリストラ?

出水キャスター:
改めて決算を見ていくと、日産は業績不振で、2024年4月~2025年3月の決算では6708億円の最終的な赤字を計上しています。これは、国内の製造業の赤字額としては過去7番目の大きさだということです。
巨額赤字の背景は何なのか。自動車業界に詳しい、ナカニシ自動車産業リサーチの代表アナリスト・中西孝樹氏によると…
▼北米市場での苦戦
ハイブリッドが主流の中、競争力のある車がない
▼経営体質
コロナ禍の収益で身の丈を超えた投資など
こういった背景から、現在苦境に立たされているということです。

こうした中で、日産は経営再建計画『RE:NISSAN』を発表。
2024年11月に9000人の削減計画を発表していましたが、これを今後3年間で2万人削減して、社員全体の15%にします。ある種、リストラをするというような計画を発表しています。
そして、2027年度までに、日本を含めた国内外の(車の生産)工場を統合することを発表しており、17→10工場にするということです。
さらに、工場の稼働率として、2024年度は350万台の生産体制を整えていたのですが、今後100万台を削減して、2027年度には250万台へと下げるということです。

TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:
いわゆる企業城下町というのは、調子が良いときはどんどん税収も増えるし、雇用も増えていくのだけど、調子が悪くなってくると税収が急に落ちますし、シャッター通りができたりと、ものすごく変化が激しいんです。
住民はある一定のサービスを受けなくてはいけませんから、それなりに良い税収が必要になってくるので、そこの部分をどうするのか。本来は企業が調子良いときにお金を貯めておいて、その調整をするのですが、実際、あまりお金が貯まっていないんです。
だから、これからどうやって工面していくのか。おそらく都道府県や国なども支援していく必要が出てくると思いますね。