(ブルームバーグ):米メタ・プラットフォームズは8日、人工知能(AI)研究部門(FAIR)の新たな責任者にロバート・ファーガス氏を起用すると従業員に伝えた。ファーガス氏はFAIRの立ち上げに携わった後、競合する米アルファベットに移籍していた。
ファーガス氏は2014年にヤン・ルカン氏と共にFAIRを創設。ルカン氏は現在、メタのチーフAIサイエンティストを務めている。FAIRはメタの長期的なAI研究を担う部門で、ロボット工学や音声生成、画像理解の進化につながるモデル開発を手がけ、AI能力の限界に挑んでいる。
ファーガス氏は、アルファベットのAI研究部門ディープマインドでの約5年間の勤務を経て、メタに最近復帰。4月からはプロダクト重視の生成AI部門でリサーチサイエンティストとして、自社のオープンソース大規模言語モデル「Llama(ラマ)」のメモリーやパーソナライズ機能の強化に取り組んでいる。
FAIR責任者を務めていたジョエル・ピノー氏は先月、退社を発表していた。
事情に詳しい関係者1人によると、クリス・コックス最高製品責任者(CPO)はこの日、広範な選考プロセスを経てファーガス氏がFAIRの責任者に選ばれたと従業員に説明。詳細は非公開だとして関係者が匿名で語ったところでは、コックス氏はファーガス氏について、別のポストで復帰したばかりにもかかわらず、明らかに最有力候補だったと話していたという。
マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は1月下旬に投資家に対し、今後数年間にAIに数千億ドルを投じると表明していた。
原題:Meta Taps New Head of AI Lab After Staffer’s Return From Google(抜粋)
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