米飲食料品メーカー、ペプシコのラモン・ラグアルタ最高経営責任者(CEO)は、画期的な肥満症治療薬が自社ビジネスに与える影響について質問を受けることには慣れている。だが、13歳の子供から尋ねられることはまずない。

「経口のGLP-1受容体作動薬が来年市場に投入されることについて、どう思いますか?」

質問したのはジェフリーズのアナリスト、カウミル・ガジャラワラ氏の娘ミレナさんだ。

ミレナさんは24日、ジェフリーズのイベント「子どもを職場に連れて行く日」で父親と一緒にオフィスに訪れていた。この日、ジェフリーズのアクティビティーがまだ始まっていなかったためペプシコの決算発表に関する電話会見に参加した。ガジャラワラ氏によると、質問はミレナさん自身が考えたもので、ペプシコ側は質問が来ることを想定していなかった。

ラグアルタCEOの最初の反応は「素晴らしい」だった。そして、これまでウォール街のアナリストから同様の質問を受けた時と同じように答えた。

臨床段階にあるGLP-1経口薬は、急拡大する医薬品市場の次の成長分野とされ、ペプシコの塩味スナック菓子や甘い炭酸飲料の需要に打撃となる可能性がある。

ラグアルタCEOは「当然のことながら、製品ポートフォリオの変革を進めてきており、今後もあらゆる食生活のニーズに対応できる製品を消費者に提供していく」と発言。食物繊維や水分補給をサポートする製品提供や「付加価値を高める」同社の取り組みに言及した。

ただ、承認されれば現時点で利用されている注射型よりはるかに手軽な経口薬について具体的には言及しなかった。

その後、同CEOは発表文で「ペプシコでは家族が大切な存在だ」とした上で、同社としてミレナさんの電話会見参加は大歓迎で、「とても良い質問をしてくれたと思う」と表明した。

ペプシコはラグアルタCEOが質問に直接答えなかったかどうかについて、コメントを控えた。

原題:Pepsi CEO Dodges Question From Analyst’s Kid on Earnings Call(抜粋)

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