(ブルームバーグ):トランプ米政権は、JP東海が協力する米高速鉄道プロジェクト「テキサス新幹線」向けの連邦補助金を撤回すると発表した。
ダフィー運輸長官は14日の声明で、アムトラック(全米鉄道旅客公社)が推進する同プロジェクトへの6400万ドル(約91億円)の補助金交付について、「税金の無駄遣いであり、アムトラックの本来の使命である劣悪なサービス改善をおろそかにするものだ」と批判した。
JR東海と提携するテキサス・セントラルが2009年に立案した同プロジェクトは、240マイル(約386キロ)離れたテキサス州のダラスとヒューストンを約90分で結ぶ計画。しかし建設用地の取得が進まず、同社の経営陣が交代した後、昨年になってアムトラックがプロジェクトの主導権を握った。
プロジェクトの筆頭スポンサーであるクラインハインツ・キャピタル・パートナーズは電子メールで、「きょうの発表は、プロジェクト全体にとって朗報だ。民間主導で進めるべきだというダフィー長官の見解にわれわれは同意し、プロジェクトを推進していくことを誇りに思う」とコメントした。
トランプ政権がアムトラック主導のプロジェクトへの補助金削減に踏み切るのは初めて。1期目も補助金カットを試みたが実現に至らなかった。
ホワイトハウスはトランプ政権の優先課題に適合しない主要交通プロジェクトへの資金供与を撤回すると警告。ニューヨーク市の渋滞課金制度の中止を目指し、カリフォルニア州の高速鉄道プロジェクトの見直しにも最近着手した。
原題:Trump Claws Back Funds for Amtrak Texas High-Speed Rail (1)(抜粋)
--取材協力:Julie Fine.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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