「借金で減税するわけには…」課題は給付案の財源

井上貴博キャスター:
自民党は選挙前のバラマキが好きだなと思ってしまいますけど…

TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:
企業の業績が良かったり、賃金が上がると、所得税が増えて税収がある程度見込めるので、その分を還元しようという発想はあります。

これだけ格差も広がっていますので、(物価高対策として、自民党は)3万~5万円を国民一律に現金で給付する(という案を出している)のですが、それでも所得2000万円以上の超富裕層の方には、少し遠慮してもらうということにはなるかと思います。

その後の「減税をどうするか」が、かなり難問です。

出水麻衣キャスター:
“つなぎ”という言葉が本当に「減税」に繋がっていくのか。そして、効果があるのか。

TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:
給付金はワンショットでできますが、「減税」となるとコンスタントに財源が必要になります。財源がないまま“借金で減税する”わけにはいきませんので、そこをどのように捻出するのかが非常に難しい課題だと思います。

井上キャスター:
スピード感を持つのは「給付」。その後、「減税」をどうするのか。国民民主党の案では「30歳未満の所得税減」ということで、30歳未満で区切りました。これは現実的に可能ですか。

TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:
やろうと思えばできます。しかし、30歳でもお金持ちの人とそうではない人もいます。それから、いわゆる氷河期世代、むしろ40歳後半ぐらいに、非正規で所得の少ない人が多い。

そのため、単純に年齢で区切るのは果たしていいのか。その点が議論になると思います。

==========
<プロフィール>
星 浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身
政治記者歴30年