(ブルームバーグ):2月の米住宅着工件数は予想以上に増加した。前月は天候の影響で減少していたが、一戸建て住宅の持ち直しが主導する形で回復した。建設業者の販売促進策が需要を下支えしていることが示唆された。
一戸建て住宅の着工件数は前月比11.4%増の年率111万戸と、1年ぶり高水準となった。アパートなど集合住宅は10.7%増加した。
1月は南部と北東部の大部分が厳しい冬の嵐の影響を受け、住宅着工件数は大きく落ち込んでいた。2月はこれらの地域で住宅建設活動が急回復。一方で西部は緩やかな伸びにとどまり、中西部では減少した。
借入コストの高さから多くの購入希望者が様子見姿勢を続ける中、建設業者は依然として大量の在庫物件を抱えている。住宅ローン金利がさらに低下し、手頃な価格の物件が増えない限り、住宅建設が景気の弱点であり続けることが示唆された。
関税によって木材など建築資材の価格が上昇する可能性が意識され、住宅建設業者のセンチメントは昨年8月以来の低水準に沈んでいる。
ここ数年は中古住宅の不足で、建設業者には追い風が吹いていた。ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のアナリスト、ドリュー・レディング氏は先週のリポートで、中古物件の在庫増加と6%を超える住宅ローン金利の影響で、そうした「ダイナミズムは後退しつつある」と指摘した。
建設中の住宅件数は2月はほぼ横ばいで2021年以来の低水準を継続。同件数は過去1年にわたって減少傾向が続いてきた。住宅完工件数は4%減の159万戸となった。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:New US Home Construction Rebounds After Storm-Ridden Month(抜粋)
(統計の詳細を追加して更新します)
--取材協力:Chris Middleton.
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