米商務省は、トランプ大統領が創設を目指す政府系ファンド(SWF)の責任者として、米銀モルガン・スタンレーのバンカーだったマイケル・グライムズ氏を起用する方針だと、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

まだ公にされていない情報だとして関係者が匿名で語ったところでは、グライムズ氏は新政権に加わるため、30年間勤務したモルガン・スタンレーを退社。今後は商務省で同ファンドを統括するという。

マイケル・グライムズ氏( 2018年)

このファンドは大規模な機関投資の選択肢を広げるための官民共同の取り組みの一環で、重要な鉱物や防衛技術など国家安全保障上の優先事項と見なされる分野に重点を置く。構想はまだ初期段階で、今後変更される可能性もある。

商務省はコメントの要請にすぐには応じなかった。グライムズ氏のコメントもすぐには得られなかった。

ブルームバーグの報道によれば、同氏はモルガン・スタンレーで、トランプ大統領のアドバイザーを現在務めるイーロン・マスク氏のツイッター(現X)買収に協力した経験を持つ。

トランプ大統領は2月、SWF創設を当局者に指示する行政措置に署名。同氏は大統領選挙戦中にこの構想を打ち出していた。

グライムズ氏の起用については、ロイター通信が5日に報じていた。

原題:US to Name Morgan Stanley Banker to Lead Sovereign Wealth Fund(抜粋)

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