ニュージーランド準備銀行(中央銀行)のオア総裁が5日、辞任すると発表した。理由は明らかにしていない。

オア氏(62)は2018年に総裁に就任。2期目の任期5年のうち3年を残していた。NZ中銀の報道官によると、31日までホークスビー副総裁が総裁代行を務め、オア氏は同日、正式に退任する。

発表を受け、NZドルは一時下落したものの、その後は下げ幅を縮小した。

オア氏

バンク・オブ・ニュージーランド(BNZ)の債券ストラテジスト、スチュアート・リトソン氏は 「市場への影響は限定的だ」と予測。「NZ中銀は金融政策に委員会制を導入しており、ホークスビー総裁代行は首尾一貫したリーダーシップを発揮するだろう」と指摘した。

オア氏は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)後にインフレ抑制のため積極的に利上げを実施し、リセッション(景気後退)を招いたとして批判を受けていた。また政府は向こう5年間、NZ中銀に支出削減も求めていた。

ウィリス財務相は、NZ中銀理事会の推薦に基づき4月1日より最長6カ月間の暫定総裁を任命する予定だと述べた。オア氏退任の理由についてはコメントしなかった。

原題:New Zealand Central Bank Governor Orr Unexpectedly Resigns (3)(抜粋)

--取材協力:Ainsley Thomson.

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