(ブルームバーグ):欧州が防衛力増強に動いていることを受け、スウェーデン通貨クローナが人気の投資先として浮上している。
クローナは3日に対ドルで2%余り上昇し、他の主要10カ国・地域(G10)通貨を上回るパフォーマンスとなった。欧州の首脳が2日、防衛費を拡大しウクライナを支援する方針を打ち出したことが材料視された。
スウェーデンの軍事産業は、防衛費が増額された場合に大きな恩恵を受けるとみられており、その結果クローナが上昇している。同国の防衛関連輸出は国内総生産(GDP)比で主要国の中で最大級だ。ストラテジストらはクローナが年内に対ユーロでさらに2.5%上昇する可能性があると指摘している。
CIBCの外国為替戦略責任者ジェレミー・ストレッチ氏は「スウェーデンにはかなりの武器製造能力がある」と指摘。同氏は年内にクローナが1ユーロ=10.9クローナと、3日の11.06クローナ前後から上昇すると予想。「特に欧州など世界の防衛費は拡大の一途をたどる見通しであり、これはクローナの需要と取引フローがさらに増加する可能性を示唆している」と述べた。

原題:Europe’s Rearmament Prompts Traders to Bet on Swedish Krona (1)(抜粋)
--取材協力:Carter Johnson.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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