(ブルームバーグ):中国共産党序列4位の王滬寧氏が台湾をこれまで以上に厳しい言葉遣いで非難し、威嚇を強めた。中国は台湾周辺での射撃訓練を実施した。
中国国営の新華社通信は26日、王氏が台湾に関する北京での会議で、祖国統一は不可避だとし、その実現を呼びかけたと報道。中国は台湾を自国領土の一部だと主張している。
7人から成る党中央政治局常務委員会のメンバーである王氏は演説の中で、台湾に関連する「外部からの干渉には断固として反対し、抑制しなければならない」とも強調。この発言は、台湾を外交・軍事的に支援している米国を念頭に置いているとみられる。
中国経済が低迷し、習近平総書記(国家主席)が進める反腐敗運動が人民解放軍に向かう中で、中国が台湾を侵攻する兆候は今のところ見られない。
だが、台湾国防部(国防省)は26日、中国が台湾南部沖約40カイリ(約74キロメートル)の海域で射撃訓練を行うと明らかにしたと発表。こうした訓練は航空機や船舶に危険をもたらし、地域の安定を損なうと批判した。
台湾当局によると、人民解放軍の艦船は訓練終了後、現地時間同日午後3時40分にその海域を離れた。
また、台湾当局はトーゴ船籍の貨物船が海底ケーブルが切断した疑いがあるとして、この船の中国人船員8人を25日に拘束。破壊工作を行っていたのかどうかを調べるため、26日も事情聴取を行った。
これに対し、中国は台湾の与党、民主進歩党がこの問題を「誇張している」と非難。国務院台湾事務弁公室は「世界中で毎年、何百件もの海底ケーブルに関係する問題が発生している」と主張した。
米国の変化
中国軍が射撃訓練を行った同じ26日、トランプ米大統領は台湾への米国の関与について新たな疑念を投げかけた。
トランプ氏はホワイトハウスで、中国が武力で台湾を支配することを阻止するつもりかどうかを記者団から尋ねられた際、「この件について私は断じてコメントしない」と述べた。
「そのような立場に身を置きたくないから、一切コメントしない。発言するとしたら、それはあなた方に対してではなく、他の人たち、恐らくこのテーブルの周りにいる人たちに対してだろう」と語った。
バイデン前大統領は中国が台湾に侵攻すれば軍事介入すると繰り返し発言。トランプ氏はそれとは一線を画すことになった。
原題:China Takes Tougher Tone on Taiwan, Announces Military Drills(抜粋)
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