(ブルームバーグ):米首都ワシントンのロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港は、数ある同国のハブ空港の中でも際立つ存在だ。混み合う都市圏のど真ん中に位置し、ホワイトハウスや連邦議会議事堂、国防総省からもそれほど遠くないという特殊な立地に伴う複雑な規制もある。
議員やロビイストの利用も多い。こうした有力者らは、既に逼迫(ひっぱく)している同空港での路線をさらに増やすよう働きかけていた。主要滑走路は1日当たりの発着数が全米で最も多く、上空には民間機と軍用機もひしめき合っている。これにはヘリコプターも含まれる。
同空港近くで29日夜に、アメリカン航空グループの地域航空会社の旅客機と軍用ヘリコプターが空中衝突する事故が起きたことで、こうした複雑さが改めてクローズアップされている。旅客機とヘリ合わせて67人が搭乗していたが、生存者はいないとされている。
米連邦航空局(FAA)で事故調査の責任者を務めた経歴を持つジェフ・グゼッティ氏は「この事故を受けて、ナショナル空港の発着本数を減らそうとする取り組みが進むと予想される。この地域の上空を通過できるヘリコプターの数も抑えようとの動きが出るだろう」と述べた。
ナショナル空港を運営するメトロポリタン・ワシントン空港局によると、同空港は「全米で最も混雑した滑走路」を持つ。フライトの90%余りが主要滑走路を使用し、1日当たりの発着数は800を超える。これは日中の大半において、1分おきに離陸あるいは着陸があることを意味する。
原題:Deadly Crash Revives Scrutiny Over Congested Washington Airspace(抜粋)
--取材協力:Anthony Palazzo、Mary Schlangenstein.
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