米ニューヨーク市マンハッタン中心部に乗り入れる車に対して「渋滞税」が1月5日に導入された結果、6-10日の対象区域の交通量が7.5%減少した。マンハッタンに至る大半の主要道路で朝の移動時間も短縮。一部ドライバーが渋滞税を避けるため移動パターンを見直したと推測される。

同市の交通システム運営と渋滞税徴収を担うニューヨーク州都市交通局(MTA)が導入後1週目の暫定データを公表した。渋滞税が通勤パターンや車の流れにどう影響したかが初めて明らかになった。

MTAは5日、60丁目以南のマンハッタン中心業務地区(CBD)にピーク時間帯に乗り入れる大半の車両に9ドル(約1400円)を課す渋滞税を導入した。これは全米初の取り組みだった。

暫定データによると、1週目(6日-10日)に対象区域に入った車両は1日当たり平均53万9216台。渋滞税が導入されなかった場合の1月の平日の推定基準値(58万3000台)を約4万3784台下回った。

またマンハッタンに至る主要道路の大半で、移動時間平均が短縮された。 MTAのデータによると、ニュージャージー州とマンハッタン南部を結ぶホランドトンネルでは8日朝のピーク時の通過時間が4分27秒だった。前年同月には平均13分近くかかっていた。

MTAのジュリエット・マイケルソン副局長(政策・対外関係担当)は13日の記者会見で「まさにわれわれの期待通りだ」と発言。「この数字は素晴らしい。歩行者であれドライバーであれバス乗客であれ、この地域の誰もが違いを実感している」と語った。

原題:NYC’s New Congestion Pricing Zone Sees 7.5% Drop in Traffic (2)(抜粋)

--取材協力:Alicia Clanton.

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