バイデン米政権は27日、中国による広範囲にわたるスパイ活動の影響を受けた9番目の通信会社を特定したと明らかにした。中国からとみられるサイバー攻撃を防ぐ対策を強化する方針だ。

ニューバーガー大統領副補佐官(サイバー・先端技術担当 )は記者会見で、「中国が米国の重要なインフラを標的にしているというのが現実だ。標的は民間企業だが、基本的な対策すら講じていない企業が依然としてある」と指摘。「だからこそ、われわれは先を見据え『このインフラを封鎖しよう』と主張しており、中国に責任を取らせる考えだ」と語った。

バイデン政権は、「ソルト・タイフーン」とマイクロソフトが呼ぶ中国政府系のハッカー集団によるサイバー攻撃の範囲と規模を把握するにつれ、攻撃の特定に時間がかかった企業側にも責任があると非難している。

マイクロソフトはサイバー脅威の主体をより適切に識別・参照するため、さまざまな名称を割り当てており、中国発または中国が関与している活動には「タイフーン」という呼称が用いられる。

ニューバーガー氏によると、侵害された通信会社9社のうち1社では、10万台以上のルーターにアクセスできる管理者アカウントが存在。「つまり、中国がそのアカウントを侵害したことで、ネットワーク全体にわたるような広範なアクセスが可能になった。国家による攻撃を防ぐサイバーセキュリティーとして意味がない」と批判した。

同氏によれば、何人の米国人が標的となったのかについてはまだ正確な分析が得られていないが、首都ワシントンおよびバージニア州周辺地域における位置情報で多数の個人が影響を受けたものの、電話やテキストメッセージがハッキングされたのは100人未満だったという。

ニューバーガー氏は、連邦通信委員会(FCC)が米国の重要インフラを守る規定について2025年1月中旬に投票を行うと述べた。一般調達局(GSA)が政府契約を見直し、サイバーセキュリティー対策の強化を義務付ける方針だという。

また、米国民の医療情報を流出させるハッキングが急増し、脅迫を受ける危険性が高まっているとし、厚生省が医療データを保護する新たなルールを提案するとも話した。

原題:US Plans More Actions Against China Over Telecom Hack (1)(抜粋)

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