山梨県が富士山で初めて検討している登山者の規制について、県は8合目付近で登山者を待機させることを検討していますが、富士山の山小屋で作る組合が危険などを考慮し、規制の実施は5合目で行うよう県に要望したことがわかりました。

県は富士山の登山者が増加していることを受け、富士山山頂への登山道が混雑し落石などの危険があると判断した場合、登山者を規制する考えを明らかにしています。

目安は1日の登山者が4000人以上で、想定される時期は来週のお盆の頃。

時間帯は深夜で、県と警察が連携し、8合目付近で一時的に登山を待機させることを検討しています。

富士山吉田口旅館組合 中村修組合長:
天気が悪かったり、雷雨が来たら大変なことになる。

これに対し富士山の山小屋でつくる組合が、規制を行う場合は5合目で実施するよう県に要望したことがわかりました。

組合は8合目付近で規制した場合、場所によっては足場が悪く登山者に危険が伴うほか、天候の急変で低体温症などのリスクが高くなるとしています。

またツアーや計画的な登山をしている人の妨げにもつながるとして、規制は5合目で行ない、一気に山頂をめざす弾丸登山だけを対象にすることを求めています。

富士山吉田口旅館組合 中村修組合長:
ようやくお客さんが増えてきたら今度は規制。山梨県側のイメージダウンになってしまう。県がやってくれることはうれしいが、我々とすれば5合目がいいという見解。

なお県は組合からの要望を受け、近く具体的な規制の方法を発表する方針です。