沖縄出身で山梨のローカル局・UTYテレビ山梨(JNN系列)に所属する、入社2年目のアナウンサー安福太郎──“地方の若手アナ”という枠を大きく超えている。
2025年8月現在、Instagramフォロワー数は13.9万人、TikTokでは20.5万人超。
“ローカル局アナ界わいの異端児”に迫ります。〈後編:「SNS 試しに やった。バズった! 怖った!!」ローカル局アナウンサー採用編〉

アナウンサーになる!――夢が現実に変わった瞬間

最後の挑戦。その舞台は、UTYテレビ山梨(JNN系列)のアナウンサー採用試験でした。

実技試験は、ニュース原稿読みのカメラテストから始まりました。
普段なら緊張で声が震えるはずだが、不思議と心は静かだったと語ります。

次は1分30秒の自己紹介。そして山梨県についてのフリートーク。ぶどう、ワイン、富士山……事前に調べていた情報に、自分の言葉を重ねていきます。

そして面接。経営陣をはじめとする面接官が並び、厳しい眼差しが注がれていましたが、彼は笑顔を崩さず、堂々と答え続けます。

「私が目指すのは心から相手を思いやれるアナウンサーです」――その声には、ディズニーリゾートで学んだ接客の哲学と、自分の原点である震災報道への憧れがにじんでいました。

そんな中、一人の面接官がふいに口を開きます。

面接官:
「社交ダンスをやっていたんだって?……今、ここで踊れる?」