終戦から80年、戦争を体験した人や遺族の貴重な証言をシリーズでお伝えしてきました。
最後の今回は終戦後、シベリアに抑留され強制労働を強いられた山梨県身延町の男性と地元の中学生が書いた手紙の物語です。

赤茶けた原稿用紙に鉛筆で書かれた18枚の手紙。

『寒い寒い冬を通して、いよいよ懐かしい懐かしい内地に引き揚げする日が間近となり、毎日をどんな心待ちにてお待ち致しておりますか?』
『シベリアなどにつれていかれ、ひどいめにあったでしょう。皆様の帰るのをおまちしておりますので、お体に気をつけておかへり下さい』

日付は終戦から4年が経とうとした1949年(昭和24年)7月です。

堀内美紀子さん:
「早く帰ってきてください。みんな本当に待っていますということが書かれていて、父へのねぎらいの言葉と感謝の言葉がすごく伝わってきました」