山梨のお酒と言えば、世界にも進出している「甲州ワイン」。
富士山や八ヶ岳などの清らかな水を使って作られた「日本酒」。
そしてこれに続こうとしているのが「クラフトビール」です。

実はこの山梨のクラフトビールが2月に行われたコンテストで日本一に輝きました。

クラフトビールは全国的に人気が高まっていて県内にも様々な醸造所が誕生しています。

ビール好きを魅了するクラフトビール日本一、それが八ヶ岳ブルワリーの「ピルスナー」。

八ヶ岳タッチダウン ピルスナーは、2月に行われた日本最大規模のクラフトビールイベント「JAPAN BREWERS CUP 2024」の「淡色ラガー部門」で全国73銘柄の頂点に選ばれました。

麦芽を煮出して麦汁を抽出する本場ドイツの手間のかかる製法により、旨味と深いコクが感じられます。

八ヶ岳ブルワリー 醸造責任者 舩木俊さん:
「もう正直びっくりしたというのが素直な感想ですね。洗練さや飲みやすい所を評価していただけたなら嬉しいなと思っております」

クラフトビールのクラフトとは「工芸品」の意味。
職人がこだわりと個性を持って醸造するのが特徴です。

八ヶ岳ブルワリーのクラフトビールはキリンビールで「一番搾り」などの醸造開発責任者を務めた、山田一巳さんが製法を確立し、その味が伝統となって受け継がれています。

Q.使う原料もこだわりが?
舩木俊さん:
「ビールは水が一番の原料になっているのですが、八ヶ岳の湧水をそのまま仕込み水として使っているので、それがそのままビールとなってお客様の口に届くのかなと思っております」

西垣友香キャスター:
「昔ながらの製法で地元の美味しいものを使って作るビールなんですね」

舩木俊さん:
「ビールって固定概念にとらわれないところがあるので、今色んな種類のビールが出来ているので、そういう色んなビールが出てくるところも人気の一つの要因かなと思っています」

こうした少量生産のビールは1994年の酒税法改正で製造が可能に。当時は「地ビール」と呼ばれブームを起こしました。

しかし醸造所が乱立したことでブランドイメージが低下。価格が高い地ビールは販売不振となりブームは終息します。

そんな中コロナ禍での宅飲み需要の高まりやネット動画などでクラフトビールの開業の仕方や醸造方法が紹介され再び関心が集まりました。

クラフトビールの醸造所は全国に677か所あり、山梨は2021年から2年間の増加数が全国で4番目と急増しています。