(取材班)そもそも、なんで牛なんですか?

防府天満宮 禰宜 一木孝史さん
「そうですね。道真公と牛というのは非常に深いかかわりがございまして、道真公が亡くなられて、亡骸を牛が実際に引いていたわけですね。で、牛がどんと座り込んで、一歩もそこから動かなくなってしまった。これは道真公が『ここに私を祀ってくれ』ということで、そこにお墓を立てたわけですね」

「また、道真公は『丑の年、丑の日、丑の刻』に生まれ、『丑の日』に亡くなったといわれており、丑とは切っても切れない縁があるんです。こうしたことから、牛は天満宮の神獣とされています」

そして、それにちなんで行われるようになったのが、牛替神事なんだそうです。

一木さん
「実際には明治から行われておりますので(明治44年に始まり)今年で113回目」。

長い歴史もある神事。ただ・・・当たった牛・・・どうするの?

一木さん
「当たった方は、その年の11月第四土曜日に行われます『御神幸祭(裸坊祭)』に神牛役としてご奉仕をいただくこの神牛役を決めるのが『牛替神事』でございます。

そう、当選者は防府天満宮の伝統行事で牛を引く重要な役を与えられるんです。

それまでの間、神牛を育てる役割も与えられますが、実際には畜産農家に託して祭りの日まで育ててもらうそうです。

では、その後はどうなるのか・・・