山口県防府市は7日、収賄罪で在宅起訴された防府市職員・村田英樹被告(47)を懲戒免職処分にしたと発表しました。

池田豊・防府市長は会見で「信頼を失墜させたことを重く受け止めている。誠に申し訳ありません」と、謝罪しました。

起訴状によりますと、村田被告は2019年4月から防府市農林漁港整備課、ことし4月から防府市上下水道局に勤め、発注する工事の設計などをしていました。村田被告は、おととし9月から今年5月末まで11回にわたり、水道局が発注する工事の積算に使う資材の単価情報を教えたことへの謝礼などとして、福岡市内でプロ野球の観戦チケット10万4128円相当などの供与を受けたとされます。山口地検は2日、村田被告を収賄罪で在宅起訴しています。

市の調べに、村田被告は「付き合いの中で断れなかった」と、起訴内容を全面的に認め、「単価額の情報提供を依頼され、マンホールなどの資材の単価を教えた」と説明したということです。

市は、村田被告の上司だった課長級以上の職員5人を戒告や訓告の処分としました。また市長の給料を10分の3・1か月減額、上下水道事業管理者の給料を10分の1・1か月とすることとし、条例改正案を12月議会に提出する予定です。

市では、コンプライアンス研修を全職員に行うなどして、再発防止に取り組むことにしています。