さて、疑問は解決しましたが、さらなるロマンを求めて藏本さんに洞窟内を案内いただくことに。
スタッフ「藏本さん。ヘルメット被るのはいつものスタイル?」
藏本さん「そうです。やっぱり洞窟は危ないですから」
初めて洞窟に入ったのは小学生のころ。あまりの迫力に恐怖を感じたそうです。
「開船を運航しまして、百枚皿のところまで行ってました。」
観光道ができるまでは船で出入りしていたそうで、たいまつが切れることは死を意味しました。
「地下水が流れると、こんなのができるんですね。では、どこから水をどこからというと、ずっと天井の奥に深い淵があります。」
そこは「高淵(たかぶち)」と命名されている場所で、洞窟内には、見ることはできない隠された名勝がたくさんあるんです。「富士山のような格好している『洞内富士』。実は、この奥に広いところがあります。『高桟敷(たかさじき)』とかですね。くぼみが残って、そこに座れるようになって、観客席、桟敷に見えるようなのがあの奥にあります。」
スタッフ「藏本さん、改めてその名称の完成度は?」
藏本さん「非常に高いです。たくさんの人が入ってわぁわぁ言いながらつけたんだと思いますね。非常に高貴な名前ですね。」
名は体を表す…のことば通り、それぞれの見どころが表現されている秋芳洞。
「自然がくれたすばらしい芸術作品ですよね。他にはないというところ、やっぱり大事にしていかないという気持ちと誇りですね。いわゆるロマンがあって、それらを正しく学んで伝えていくという役割が私たちにはあると。」
3億年以上かけてつくられた自然美は、我々の祖先が付けた名前のおかげで、より一層のロマンと輝きを放っています。