"幻の高級魚"シロアマダイを解説
シロアマ「ダイ」といいますが、タイの仲間ではありません。アマダイ科に属する魚です。そのアマダイは種類がいくつかあります。

このように見た目はよく似ているんですが、アカアマダイ・キアマダイ・シロアマダイ。よく食べられているのが、アカアマダイです。

アカアマダイの県内の漁獲量は年間300トンと、アマダイの中で最も多いです。一方キアマダイは、そもそも山口県ではほとんど取れません。一般的には塩焼きで食べるそうです。

そして、シロアマダイ。県内では年間に数百匹しか取れず、市場にもほとんど流通しないので、幻の高級魚なんです。日本海や瀬戸内海などの水深50~100メートルの砂地に生息していて、はえなわや底引き網で漁獲されます。
実はtysも9年前、シロアマダイ漁に密着していました。

朝から夕方まで丸1日の漁で1匹も取れませんでした。それだけに高級です。

市場では1キロあたり3万~5万円、天然トラフグが5000円から1万円です。60センチ級では1匹14万円で取り引きされたこともあるそうです。

研究に取り組む県水産研究センターの阿武さんは「シロアマダイの稚魚を継続して放流することで資源を増やし、身近な存在になれば」と話しています。
まだ、市場にたくさん流通し始めるという見通しまではたっていないということですが、幻の高級魚が"幻"でなくなる日も近いのかもしれません。