2024年にノーベル平和賞を受賞した「日本被団協」の代表委員が14日、山口県山陽小野田市で講演し「絶対に戦争をしてはいけない」と中高生に訴えました。
高千帆中学校、サビエル高校の生徒に講演をしたのは、日本被団協代表委員で広島県被団協理事長の箕牧智之さんです。
日本被団協代表委員 箕牧智之さん
「私は家の前で遊んどったんですけど、ピカッと光って雷くらいにしか思わなかったんですよ子どもですから」
箕牧さんは3歳の時、広島に投下された原爆で被爆しました。みずからの記憶に残る悲惨な光景だけでなく、残された家族の暮らしや放射能による後遺症など、壊された人々の日常について被爆者らの証言を紹介しました。

牧さんら被団協は去年、核兵器廃絶に向けた活動などが認められノーベル平和賞を受賞しました。
山陽小野田市教委は子どもたちに平和の大切さを知ってほしいと、日本被団協に毎年、講演を依頼しています。
箕牧さんは現在入院していますが、外出許可をとり病院から駆けつけました。
日本被団協代表委員 箕牧智之さん
「平和というのは油断しとったらすぐ戦争に流れることがありますから、私は皆さんに言いたいのは、皆さんが30代40代働き盛りの頃にね、日本は戦争するかもわからんよ。今の様子を見とったらねそのときは戦争反対いうんをはっきりと言うんよ」
戦争を知る世代が高齢化を迎えるいま「記憶の継承が大切と」中高生たちに期待して講演を終えました。
聴講した高校生
「国民として戦争とかする人が立候補しないように、よく考えて一人一人が投票することが大事だと思いました」
聴講した中学生
「今から生まれてくる人とか、知らない人に伝えたりするのが大事かと思いました」
箕牧さんは子どもたちを戦場に行かせてはならないと、教員らにも呼びかけていました。