遠く離れたふるさとへの長年の思いが実を結びました。日系ペルー人の女性が7日、移民として海を渡った祖父がかつて暮らした山口県山口市を訪れ、先祖の墓参りをしました。
ペルーからアメリカに移り住んだ日系3世のアナ・セシリア・ポロ・キムラさんです。
明治時代に移民としてペルーに渡った祖父、木村直吉さんが住んでいた山口市秋穂を息子と訪れ、直吉さんの妹の孫、宮本松子さんと対面を果たしました。抱き合って初めての対面を喜び合いました。
アナさんは宮本さんが管理している木村家の墓に手を合わせ、先祖に感謝の思いを伝えました。
アナ・セシリア・ポロ・キムラさん
「ようやく自分のルーツに戻ってくることができました」
祖父の木村直吉さんは1908年に秋穂から移民としてペルーに渡り、1945年に62歳で亡くなりました。アナさんは長年、祖父のルーツを調べていましたが、得られたのは「山口県から移住した」という情報だけでした。去年3月、山口市を訪れたことをきっかけに県ペルー協会とつながり、直吉さんが秋穂に住んでいたことが分かりました。
アナ・セシリア・ポロ・キムラさん
「私は都会が好きではないので、ここはとても完璧な場所です。祖父が海で遊んだんだろうと思うと、すばらしいところだと思います」
直吉さんの妹の孫 宮本松子さん
「私たちが知らなかったルーツが明らかになって、ルーツを広げることができたこと、次世代に語り継いでいきたいと思います」
アナさんは今月10日まで県内に滞在し、下関市や長門市を訪れるということです。