岡山県で食文化を学ぶ学生が岩国の食材を使ってメニューの考案から調理、商品提供までを独自の視点で取り組みました。新たな名物料理の誕生となるのでしょうか。

高森牛のグリルステーキにビーフカツレツ、そしてローストビーフ丼・・・。

岩国のブランド牛を使って調理されたメニューです。

この料理を作ったのは岡山県のくらしき作陽大学食文化学部の学生です。商品開発の実習で、3年生がメニューの考案から調理、商品の提供まで取り組みました。

学部の特任教授が岩国市出身だったことが縁で岩国の食材を扱うことになりました。

アメージングカンパニー 足立祐一社長
「そもそも岩国には高森牛であるとか岩国レンコンだとかこんにゃく、こんなにおいしいものがあるのに日頃みなさんがなかなか口にできない。それをどうにか形にして提供したいそんな思いがありました」

岩国市内で飲食店を営む足立祐一さんが、何度も大学に赴いて学生たちに調理の指導をしました。

学生たちが重点を置いたのは小麦を含んだ材料を使わないグルテンフリーです。カツレツの衣は米粉に、しょうゆやソースも小麦粉が入っていないもの、油も米油を使いました。

くらしき作陽大学・食文化学部 田中花央さん(3年)
「グルテンフリーも普通と変わらないといいますかあまり大差のない味にでき上がってソースもグルテンフリーなんですけどすごくおいしいものができたと思います」

取り組みスタートから2か月。この日は学生9人が商品開発の成果を披露しました。
学生の説明
「こちらグルテンフリーとなっていて小麦粉とか使用してなくて」

食材や調理法などもに説明します。

学生
「こちらのマリネがですね岩国のレンコンを使用したマリネになっております」

副菜には、岩国特産のレンコンやこんにゃくも取り入れました。


「高森牛の名前は耳には入ってるんですけどなかなか食べる機会がない。おいしいですよ」
「ハスも岩国は有名ですし、米粉っていうのもなかなか気にはなるけど手が出なかったんで」
「やっぱり地元盛り上げるのに必要なので、こういう場があるととってもいいですよね」

学生たちはこれまでは岡山県内の食材で商品開発をしてきましたが、県外の食材に取り組むのは初めてでした。

田中さん
「お肉をふだん扱うことが少ないのでどのように調理したらおいしくできるかを探すのが大変でした。岩国の魅力を詰まった料理が提供できたと思います」

高森牛は高価なブランド牛で、正式にメニューに加えるとなると価格設定は頭の痛い課題です。しかし、自分たちの作ったメニューが実際に提供される体験は、学生が飲食業を志すきっかけや業界の活力になるはずと足立さんは期待を寄せます。

足立社長
「できることなら業者さんと畜産業者さん、食材業者さん三位一体となってみなさんに安価で提供できるそういうステーキであるとかビーフカツを作っていきたいと思ってます」

今後、価格を検討し市内の飲食店にも提案して日常的に食べられる場を増やしたいとしています。