山口市は、アメリカのニューヨーク・タイムズ紙で「今年行くべき52か所」に選ばれ、外国人観光客の増加が期待されています。アメリカに住む人たちは山口をどう見ているのか。ニューヨーク山口県人会の会長が街を歩くと、あらためて魅力と課題が見えてきました。
ニューヨーク・山口県人会の会長を務める沼田忍さんは、ニューヨークに住んで50年になります。タウン情報誌「トライアングル」の福池元己さんと、瑠璃光寺周辺を散策してもらいました。
今年、ニューヨーク・タイムズ紙の行くべき52か所に選ばれた山口市。選ばれたときは、現地でも驚きの声が多かったそうですが、「外から見るからこそ気づける魅力もある」といいます。
ニューヨーク県人会 沼田忍会長
「山口は山も多いじゃないですか。ラスベガスだとか、アメリカの地方、どちらかというとフラットじゃないですか。感動すると思いますよね、こういうところは」
福池元己さん
「全く違いますからね」
私たちが、ふだん当たり前と思っていることが、外国の人にとっては新鮮に感じるそうです。
沼田会長
「やっぱり池とか、木の松の生え方だとか、結構外国人は盆栽に興味ある人多いんですよね。こういう石の組み方とかね、非常に感動するみたいですよ」
福池さん
「そうですよね、普通になりきってますからね。でも改めて外から見るとすごい芸術品ですよね」
一方、観光の面では課題もあるといいます。
沼田会長
「漢字、日本語で書いてあって、知らない人は上がっちゃうと思うんですよ。誰かがいなければ。ここに英語表記もあるんだけど、もう少しピシッと見えるようにする必要があると思いますね」
沼田さんはインバウンド増加に対応するには、看板の多言語表記やわかりやすい観光案内図の作成、Wi―Fi環境の整備をすぐにすべきと指摘します。またJR山口駅では、駅構内の売店やコインロッカーがない状況が続いています。市やJRは、今年度中のコインロッカーの利用再開を目指していますが、売店の営業やトイレの改修など、検討すべき問題も残っています。
沼田会長
「海外から来る人は、公共交通機関を利用して来ますから。そうするとだいたい山口駅に来る。玄関になっちゃうんですね、山口県の。そうすると、そこの駅がきれいじゃないと、がっかりしちゃうわけですよ」
歴史に文化、たくさんの魅力を持っている山口。インバウンド増加のチャンスを生かすには、これからの動きが大切だといいます。
沼田会長
「こういう機会を、ぜひ最高のチャンスですから。山口はいろんな観光名所がありますし、歴史のある県ですから、それを大いにみなさんが活用してやれば、もっともっと元気が出ると思いますね」













