今年4月の創部から公式戦初勝利に向かい奮闘する選手たちの2か月間を追いました。
9人から始まった 惺山(せいざん)高校女子野球部
4月、1年生9人でスタートした惺山高校女子野球部。硬式野球の経験が浅い選手ばかりですが、笑顔が絶えない、明るいチームです。
先月、1年生のマネージャーと、男子野球部の3年生マネージャーを助っ人に加え、
東北の女子野球のリーグ戦に初めて臨みました。

結果は、0対40の5回コールド負け。
苦い公式戦初戦となりました。

惺山高校女子野球部
戸田陽菜さん
「練習が必要だね、がんばろうね」
対戦は主に県外チーム 大きなチームとの対戦も

初戦から2週間が過ぎた、先月21日。
2戦目は部員数70人を誇る花巻東高校との対戦です。
今年発足した「東北リーグ」は、
女子の高校野球部7チームと社会人を含めた3つのクラブチーム、
合わせて10チームが競うリーグ戦です。
選手層の厚い花巻東を相手に、
惺山は4回まで0対3と苦戦します。
迎えた5回表。

惺山、ランナー2,3塁のチャンス。
打席にはピッチャーの川崎美優(かわさき・みゆ)さん。


惺山、公式戦で初めての得点を決めます。
その後は追加点を奪えずにチェンジとなりますが、
選手たち、ベンチでは初得点の余韻に浸っている様子です。

惺山高校女子野球部 鈴木剛監督
「守備行って!まだ終わってないんだよ!」
そう激を飛ばす鈴木監督も、

その後、球場は大雨に見舞われ、試合は6回コールドに。
1対3で敗れはましたが、確かな一歩を刻みました。
社会人所属のチームとの対戦も

3戦目は、福島レッドホープスレディースとの試合です。
惺山は、経験豊富な社会人6人を擁する相手に、
5回までに0対5と苦戦を強いられます。


6回の表に2点をあげますが経験の差は大きく、
2対10で敗れました。

選手たち
「悔しい」
鈴木剛監督
「悔しいと思わないと成長はないよ」
選手たち
「思っています」
3連敗。選手たちから悔しさがこぼれます。
創部1年目同士の対戦
そして先週土曜日。同じ創部1年目のチーム、日本ウェルネス宮城高校との対戦です。

惺山高校
川崎美優さん
「(相手は)1年生が多いのでしっかり惺山も力負けしないで
勝ちきれるようにしたい」
互いにリーグ戦初勝利がかかる試合。
先に流れを掴んだのは惺山です。

2回表、6番戸田さんの3ベースヒットで出塁すると
その後フォアボールで満塁のチャンス。
ここでバッターは1番五十公野(いずみの)さん。


嬉しい先制点。
続く2番、川崎さん。


2対0とリードします。
鈴木剛監督
「ナイスバッティング!」

好調な惺山高校。
ところが、じわじわと追い上げられ、4回に2対3と逆転されてしまいます。
5回には、さらに2点を追加され2対5に。
6回表、惺山は1点を返しますが、結局3対5で敗れ、
またも初勝利は持ち越しとなりました。

鈴木剛監督
「惜しかったよね、でいつも終わってしまう。
それが悔しいなら、もう一つ階段上らなきゃ」
これから一層熱を増す 女子野球部の夏
惺山はこの夏、リーグ戦以外に大きな試合を控えています。8月2日に甲子園球場で決勝戦を行う、
「全国高校女子硬式野球選手権大会」です。

惺山高校
坂口音羽さん
「1勝できていないまま夏を迎えることになるのは嫌なので
勝てるチームになって夏を迎えたい」
惺山の初戦は来月24日。強豪・岐阜第一高校との対戦です。
それまでにリーグ戦で初勝利を。
惺山高校、初めての熱い夏が始まります。

https://youtu.be/6A9e5rIUR90