去年の年末に、山形県鶴岡市で起きた土砂災害から半年が経ちました。
7月1日からは、本格的な復旧工事も始まることになっています。
土砂に巻き込まれながらも、助け出され、九死に一生を得た男性に、今の思いを聞きました。

去年の大晦日、山形県鶴岡市西目で民家の裏山が大規模に崩れ、住宅など17棟が倒壊しました。
合わせて4人が土砂に巻き込まれ、このうち、高齢の夫婦2人が犠牲になりました。
あれから、半年。

加藤省一さん「いやー、きました」
倒壊した自宅から助け出された、加藤省一さんです。
犠牲になった夫婦を弔うため、事故後、初めて西目地区を訪れました。
加藤省一さん「花がものすごく好きなご夫婦で、色んな花を植えていて、私は二階に住んでいるものだから二階から見ているだけで『きょうもきれいだねー』って、そういう会話だけはしていましたので」

「会いに来たよ」と、花を手向ける加藤さん。
夫婦との何気ない会話が思い出されますが、半年前から時が止まったようだと感じています。
加藤省一さん「悲惨だ。もっと片付いていると思ったら違うんだ。最初、荘内病院に運ばれた時、その日に夕方ここに来た時も悲惨だったけど、まだそのままなんだなっていうのが…ショックうけました」

倒壊した住宅から出た瓦礫で、近くの市道は塞がったまま。
復旧が待たれる中、30日、事業を請け負う業者との契約が市議会に承認され、
7月1日から工事が始まることになりました。
来年3月25日の完了が予定されていて、鶴岡市では今後、瓦礫の運搬ルートなどを住民や業者と検討していくとしています。