山形県鶴岡市で大みそかの集落を襲った未曽有の土砂災害。

これまでの経緯を振り返ります。

12月31日

報告・結城晃一郎
「大きく山肌が崩れまして、赤土が露出しているのが分かります。そしてその下にあったであろう建物を見てみると、土砂に押し流されてしまってぐしゃぐしゃに潰れてしまっているのがわかります」

山の斜面は幅120メートル、高さ20から30メートルにわたって崩れ、民家などおよそ10棟が土砂に飲み込まれました。

付近住民
「12月31日にこんなむごいことが起きるなんて・・・・」

現場からは2人が救出され、いずれも軽いけがでしたが、連絡の取れない住民も。

報告・結城晃一郎
「この建物の中にどうやらまだ2人取り残されているようです。今後救助活動が行われます」

倒壊した住宅に住む80代男性と70代の妻と連絡がつかず。

鶴岡市では自衛隊などに応援要請をしたほか、県は鶴岡市に災害救助法の適用を決めました。

山形県・吉村知事
「一刻も早くお二人が見つかることを祈っております」

しかし、二次災害の危険もあり、捜索は難航。

時折、雪も降る中、延べ240人態勢で救助活動が続きました。

そして、発生から50時間を超えた、2日の朝。

報告・棚橋祐太
「隊員たちが一か所を囲むように集まってきました。連絡が取れていなかった2人が見つかった模様です」

押し出された住宅近くの土砂の中から男女2人を発見。

その後、死亡が確認されました。

鶴岡市・皆川治市長
「最善を尽くして対応してまいりましたけれど、本当に無念の思いであります」

土砂が流出した道路は交通規制が敷かれ、このほか、付近の住民20人がホテルなどでの避難生活を余儀なくされています。

土砂崩れのあった現場は、県が2009年に土砂災害警戒区域に指定していた場所でした。

取材を進めると、このように話す付近の住民も。

金山地区自治会・安倍長一会長
「前々からあそこ(山)は水が出ているような感じはあった大きな土砂崩れはいままでなくて」

住民
「(土砂災害現場は)切り出された開拓された部分だったので、ほかにもあるだろうと思うので、そういうところの安全性も点検してほしい」

市では今後、県や国の助言を得ながら、原因を究明していくとしています。