先月、山形県鶴岡市で潜水調査を行っていた県水産研究所の男性職員が死亡した事故について、きょう、県人事委員会が労働安全衛生法に反する行為が常態化していたと明らかにしました。
今後、水産研究所に対して違反防止に向けた具体的な取り組みを求めるということです。
この事故は、先月2日、鶴岡市で潜水調査を行っていた県水産研究所の職員、五十嵐大将さん(31)が海底で見つかり、その後、死亡が確認されたものです。

この事故を受けて、県人事委員会は水産研究所に対して2度にわたって立ち入り調査を実施し、きょう、調査結果を公表しました。

県人事委員会事務局 鈴木利信 課長「法令違反の事実があること、および、法令違反にならないまでも改善をお願いする事項を通知したところです」

調査の結果、潜水する際に使用が義務づけられている器具を使用していなかった、また点検が適切に行われていなかったなど、労働安全衛生法の違反が、少なくとも3年前から常態化していたということです。
さらに、作業員たちは潜水業務のマニュアルの存在も知らされていませんでした。

県人事委員会事務局 鈴木利信 課長「安全衛生管理対策の不備が今回の事故の最も大きな原因ととらえております。今回の事案を受けまして事業者に対しては再発防止に向けた対応の徹底をお願いしたいという風に思うところであります」

県は今月30日までに、水産研究所に対し具体的な改善策を求めるとしています。
