酒田市の阿部運送(株)(資本金2000 万円、酒田市飛鳥大道端 239-1、代表阿部
秀記氏、従業員28 名)は、2月28日付で自己破産申請の準備に入りました。

帝国データバンクによると、阿部運送は1963年(昭和38年)5月に創業、1970年(昭和45年)2月に法人改組された一般貨物自動車運送業者で、倉庫業も行っていました。ピークと見られる2018 年(平成30年)7月期には年収入高約6億4000万円を計上していましたが、設備投資の先行から金融依存度が高く、金利負担などによる低収益での運営が続いていました。

2020年(令和2年)2月には中古の倉庫を購入して、倉庫業に参入。しかし、その後は新型コロナウイルス感染拡大の影響で物流量の低下が見られ、同年以降は業況が悪化、2024年(令和6年)7月期の年収入高は約4億700万円まで減少し、赤字を余儀なくされていました。

環境面の厳しさからも受注回復が見込めず、今回の措置となりました。

なお、3月1日付けで一般貨物自動車運送事業と倉庫事業は第三者に譲渡され、従業員も引き継がれています。負債は約5億円となっています。