地域の自然に関心を深めてもらおうと、庄内の自然の歴史や、生き物などの標本を集めた展示会が、鶴岡市で開かれています。

2メートル以上ある骨格標本。

庄内の海岸に今からおよそ30年前に漂着したとされる「オウギハクジラ」の標本です。

日本海側では目にする機会が少ないクジラですが、庄内町の300万年前の古い地層からは大型のナガスクジラの化石も発掘されていて、かつては庄内周辺にも回遊していたことが伺えます。

今回の展示では、貝類の化石など庄内の海にまつわる展示のほかに、2500万年前の地層から発掘された植物の化石なども展示されていて山形の大地の成り立ちを
たどることができます。

今回は、県立博物館と連携した庄内では初開催となる博物展。そのことで、こんな意外な発見も!

こちらは、世界に15種類いるツルのうち、最も小さいと言われる「アネハヅル」のはく製です。

主にインドやモンゴルなどを移動するツルですが、2021年に酒田市に飛来したことで話題となりました。

実はこのはく製、県内の高校から県立博物館に寄贈されたもので、詳しく調べた結果、1927年に現在の庄内町で採集されたものであることがわかりました。

記録が残っていたため、県内最古の飛来記録が判明したのです。

古いものから分かる新しい発見があることを標本は教えてくれます。

この展示会は3月23日まで鶴岡市立図書館2階の郷土資料館で開かれています。