9月14日までの2日間、世界が注目する若手ピアニスト・小林愛実さんの演奏会が、山形県で開催されました。演奏会を終えた小林さんにお話を伺いました。
ピアニスト、小林愛実さん。去年10月、5年に1度開かれるピアノコンクールの最高峰「ショパン国際ピアノコンクール」で4位に入賞した、世界から注目を集めるピアニストです。
現在は、全国13公演のリサイタル・ツアーを行っていて、おとといは山形市で、きのうは酒田市で演奏会が開かれました。
嘉藤奈緒子アナウンサー
「Q初めての山形はどうですか?」
小林愛実さん
「素晴らしいホールで響きがきれいでとても演奏しやすかったですし、夜ごはんにおいしいもの(山形牛)を食べて、良い感じです」
山口県出身で、現在26歳の小林さん。
今は、フランス・パリを拠点に活動しています。
3歳からピアノを始め、9歳で国際デビューを果たすなど、幼いころから、国内外でプロの演奏家として舞台に立ち続けてきました。
小林さんは今回のリサイタル・ツアーでバッハ、ブラームス、ショパンを演奏。
小林愛実さん
「後半にスケルツォ4つという重厚でビッグな作品たちを置いているのですが、バランスを考えつつ自分が挑戦したかった作曲家を置いてみました」
おととい(9月13日)の山形テルサでの公演は。
小林愛実さん
「バッハ、ブラームスは新しい作品で、とくにバッハは演奏会で演奏するのは挑戦だったのですが、(ツアーで)やっと少し落ち着いて弾けるようになってきていて、ホールもよかったので色んな音が聞こえてくることが改めて実感できました」
演奏会でバッハを弾くのは小学生以来だという小林さん。
その理由を聞くと。
小林愛実さん
「(バッハは)ちょっと心臓よくないので」
嘉藤アナ「Qやっぱり難しい?」
「難しいですね。でもまだ色んなことがチャレンジできる時に、やってみたいことはやっていきたいなと思って今回はバッハを入れました」
嘉藤アナ「Qどんなことを考えて演奏されていますか?」
小林愛実さん
「とくに何も考えていないです。それ(本番)までに色々考えるのですが、実際に本番はホールもお客さんも場所も毎回違うし、瞬間、瞬間も違うので、その時感じたことを大切にしている。あとは、音を聞いて響きを聞くことに集中しているかな」
小林さんは、大人になるにつれて表現の仕方も大きく変わったといいます。
小林愛実さん
「あのころがピアノを弾いていて一番幸せだったんじゃないかなと」
嘉藤アナ
「プレッシャーもなく…」
小林愛実さん
「比べられることもなく。だから本当に純粋な音楽だったのだろうなと。あのころに弾けて今弾けない音楽もあると思います。長く生きれば生きるだけ色んな経験をすると思うので(表現する)音楽というものは深みを増していくのかなと思います」
ピアノを弾いている時とはまた違った、かわいらしい一面も。
小林愛実さん
「犬を飼っているのですが、プリンちゃんといる時が幸せです」
嘉藤奈緒子
「Qプリンちゃんは何犬ですか?」
小林愛実さん
「ティーカッププードル。かわいいんですようちの子。私に『愛ちゃん愛ちゃん』って来てくれるから、なになに?って」
小林さんは今回のツアーが終わった後、本格的にパリでの生活を始めるということです。
小林愛実さん
「街並みがすごくきれいなんです。歩いているだけで色んなインスピレーションを受けることができそうだなと行く度に感じます。住んでみて自分の価値観や想像力が増えていったらいいなと思います」
放送に入りきらなかったインタビューはTUY公式YouTubeチャンネルで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=gvn1fchS7kg