能登半島地震で液状化による地盤沈下や道路のひび割れなど、甚大な被害が出た富山県高岡市の伏木地区。毎年5月には、豪華絢爛な山車を豪快にぶつけあうことで有名な伏木曳山祭、通称「けんかやま」が行われる昔ながらの港町です。地元の若者たちが故郷への愛とエネルギーをぶつけるこの祭りが、開催できないかもしれません。実行委員会は「なるべく早い時期に方向性を示したい」としています。

富山県高岡市伏木地区の伏木曳山祭、通称「けんかやま」。毎年5月の第3土曜日に行われる伏木神社の春季例大祭で、およそ200年前から続く伝統行事です。最大の見どころは重さ8トンのちょうちん山車(やま)が激しくぶつかり合う「かっちゃ」ですが、会場となる現場を取材するとー。
記者:「こちら山車同士をぶつけ合うかっちゃのメイン会場なんですが、この会場につながる通りでは、電柱の傾きや家屋の損傷が目立っています」

高岡市内では7日午後4時現在で、建物被害が2399件確認されています。通り沿いには、建物への立入危険を示す赤紙がいくつも張られていました。
記者:「こちらも例年、曳山が通るルートなんですが、液状化の被害が特に深刻で、いたるところから砂が噴き出しています。そして、こちらの電柱は家によりかかるように倒れていまして、今も危険な状態です」

祭りの舞台に残された震災の爪痕。
伏木曳山祭の実行委員会によりますと例年、この時期に行っている山車の組み立ても着手できておらず、山車の曳き回しや、ぶつけ合う「かっちゃ」ができるかは不透明な状況だということです。

こうした状況に地元の住民は─。
地元住民:「町の人間としてはやっぱりやってほしいんだけど、この道路とか、あるいは電柱とか、下がってるじゃないですか。できないんじゃないかなと思ったりしています」
地元住民:「建物だけならね、なんともないけども、液状化は初めてやからみんな恐ろしくてできんやろ。ただ山倉はあるからね、あそこに出して飾るだけとか。けんかはできんちゅうことやちゃね」
地元住民:「本当の思いは皆さんはしたいと思ってると思うんですけど、こんな状態がだいぶ広がってるんで。いつもの通りじゃなくて3分の1ぐらいの感じで」
伏木曳山祭実行委員会の針山健史会長は「各町内の住民の思いや道路の復旧状況を見極めてなるべく早い時期に方向性を示したい」とコメントしています。







