「台風2号」は気象庁の25日午後3時現在、台風の強さのランクで最も強い「猛烈な」勢力に発達しました。中心気圧は910hPa、中心付近の最大風速は55メートル、瞬間最大風速は80メートルで、マリアナ諸島を1時間におよそ10キロの速さで西北西に進んでいます。

予想進路図 25日午後3時現在
日本付近の衛星画像 25日午後4時半現在

今後、台風2号は勢力を維持しながらフィリピンの東を西へ進み、29日頃から「非常に強い」勢力を維持したまま、沖縄地方に接近する恐れがあります。

また、28日(日)には、日本海に前線がのび、31日(水)にかけて本州付近を南下する見込みです。この前線はその後も本州付近に停滞する予想で、広い範囲で雨が降りやすくなります。
台風の北側に前線が位置すると、台風周辺の暖かく湿った空気が前線に向かって流れ込みやすいため、前線付近では雨雲が発達しやすく、ときに大雨となることもあります。来週は前線と台風の動きに注意し、こまめに情報を確認するようにしてください。

5月に台風が猛烈な勢力になったのは2015年の台風6号以来、8年ぶりです。過去には5月に上陸した台風もあり、その際の進路です。

2003年の「台風4号」は5月25日に、フィリピン・ルソン島の西海上で発生した熱帯低気圧が、26日午前9時に台風4号となりました。30日午前3時に沖縄の南海上で勢力が最大となり、その後、九州の東海上を北北東に進みました。この日、九州や四国では雨が降り、宮崎県の旧北方町で287ミリを観測するなど大雨となるところがありました。31日午前6時半ごろ、愛媛県宇和島市付近に上陸。愛媛県中西部を中心に断続的に強い雨が降り、床上浸水や道路冠水の被害が出たほか、空や海のダイヤも乱れました。5月に台風が四国に上陸したのは始めてでした。午前9時には温帯低気圧になりましたが、この日は三重県御浜町で1時間の降水量が93ミリを観測したほか、四国から関東の太平洋側で猛烈な雨となりました。室戸岬で最大瞬間風速39メートルを観測するなど、西日本を中心に強風となりました。

台風の進路については常に最新の情報を確認するようにしてください。