“甘え”と決めつけない

家庭でどんな変化に気づけばいいのか。

長妻医師は、日々の小さな変化を見逃さないでほしいと話します。

長妻医師
「学校の話題になると涙が出る、急に笑顔が減る、好きだったことをやめる、部屋に閉じこもる。こうした様子は注意が必要です。腹痛や頭痛、不眠、食欲の低下など、身体に表れることも少なくありません」

特に緊急性が高いサインもあると言います。

長妻医師
「『消えたい』『いない方がいい』といった言葉や、大切な物を人にあげる、自傷行為がみられる場合は、緊急性が高い。早めの受診が必要です」

子どもの異変に気づいたとき、親はどう向き合えばいいのでしょうか。

長妻医師
「『どうしたの』と問い詰めるより、『最近つらそうに見えるけど心配しているよ』と、評価や助言ではなく心配を伝えてほしい。『みんな頑張っている』『甘えだ』と決めつけるのは避けてほしいです。本人はすでに十分に頑張っていることが多い。親をがっかりさせたくないと大丈夫なふりをする子もいます。ひと呼吸置ける逃げ道を用意してあげてほしい」

長妻医師は、子どもから「学校に行きたくない」と言われたときの対応について、「一律の正解はない」としたうえで――

長妻医師
「命や心の安全が脅かされているなら、まず安全を最優先にしてほしい。休むこと自体がゴールではなく、回復しながら次の一歩を一緒に考えることが大切です。学校以外にも、フリースクールや相談機関など、否定されずに過ごせる居場所があることが、回復につながります」