富山地方鉄道本線をめぐっては、あいの風とやま鉄道と並行する滑川-新魚津間の存廃について議論が進められています。そうした中、今月6日に黒部市の市民団体が「地鉄の社会的利益は年間120億円」という独自の試算を発表しました。今月24日に開かれた地鉄と自治体トップを交えての検討会でも話題に。利用者目線での発信で、存続の議論に一石を投じています。

この試算を発表したのは、鉄道を通じて地域おこしを目指す市民団体「鉄道を活かしたまち黒部」です。

鉄道を活かしたまち黒部・成川正幸事務局長
「本来であれば市民がいちばん影響を受けるところなのに、違うところで議論されているのはどうもおかしくないかと。自分たちで考えてしっかり廃止するか、廃止しないかも含めて、議論に参加するっていうことが必要かなと思って」

団体では、国土交通省が示す鉄道の評価基準をもとに数値化が可能な10項目を算出。内訳を見ると、地鉄の全線存続で観光・地域経済に48.7億円の効果があるとしたほか、ガソリン代などの車にかかる費用12.6億円分の流出を防いでいると主張しています。

また、地鉄全線67駅分の移動機会が2000通り以上あるとして、滑川―新魚津間が廃止されれば半減するとの試算も。

地鉄の議論をめぐっては、あいの風とやま鉄道との連携を求める声も上がっています。しかし、今回発表された内容では、同じ並行区間でも、地域間を結ぶ「生活路線」としての地鉄と、都市間を結ぶ「幹線路線」としてのあいの風では、役割が異なると指摘しています。

鉄道を活かしたまち黒部・成川正幸事務局長
「繋がっているから価値があるんです。そういう意味では、これを分断するということがどれほどすごいことか。私たちの生活にとって、(全線が)つながっていることがいちばん」