ロボットが接客する東京・日本橋の「分身ロボットカフェDAWN ver.β」で2025年度の「OriHime 2025秋期インターンシップ」が11月5日の最終日に向けて本格化しています。カフェで就業体験をする分身ロボットを操作しているのは、AIではなく、人間です。外出が困難な人たちが遠隔地からオンラインで分身ロボットを操作、スタッフとしての接客やおもてなしの仕方、フリートークを学んでいて、来週からはフロアで実践として接客にあたる予定です。

このインターンシップは、12〜25歳の肢体不自由な方を対象に、すべてオンライン参加で自宅から分身ロボット、OriHimeを操作することが可能です。

 前回の研修の様子 分身ロボットカフェDAWN ver.β 東京

分身ロボットOriHimeは、外出などの移動が困難な人や、重度障害があっても遠隔で操作が可能で、カフェでのオーダーや配膳、客との会話などの接客を行うことができます。遠隔で働くことをはじめ、様々な社会参加の機会を創出するため研究開発されました。

今回のプログラムは10月14日に始まり、11月5日までの期間に研修3日間、実践2日間、振り返り1日間の計6日間で構成されています。

研修では先輩パイロットからOriHimeの操作方法や仕事のやり方を学び、10月27日からの実践では実際に日本橋の「分身ロボットカフェDAWN ver.β」で接客や取材業務を担当します。

参加者は「OriHime接客部コース」と「OriHime取材部コース」の二つのコースから選択することができます。接客部コースではメニュー説明やお客様との会話を、取材部コースでは店内を移動してカフェの理解を深め、SNS投稿用の写真撮影などを行います。

前回の研修の様子 分身ロボットカフェDAWN ver.β 東京

オリィ研究所によりますと、特別支援学校を卒業した肢体不自由者の多くは社会福祉施設への入所・通所が多く、進学率・就職率が低いという課題があります。「その場に身を運べない」ために選択肢が狭まっている現状に対し、分身ロボットOriHimeを使った就労や就学の機会を提供しています。

過去の参加者からは「自分にもできるという自信がついた」「普段の会話と接客では話し方による印象が大きく違うことを知った」などの感想が寄せられています。

オリィ研究所は「人類の孤独を解消する」を理念に掲げ、障害・病気・介護・子育て等の理由で外出が難しい「移動困難者」の選択肢を豊かにするサービスを研究開発・提供しています。

前回の研修の様子 分身ロボットカフェDAWN ver.β 東京