パワハラ問題にゆれた日本一小さな村、富山県舟橋村の村長選に新人2人が名乗り出ました。富山市のベッドタウンとして人口が増える村の課題が「待機児童」ですが、選挙戦初日、候補者2人がある場所で鉢合わせになり、道路を挟んでにらみ合いました。

舟橋村長選挙に立候補 渡辺光 候補:
「舟橋新時代をつくるのは私しかおりません」

舟橋村長選挙に立候補 酒井信行 候補:
「混迷な舟橋村、再生するのは私酒井しかいないと」

22日告示を迎えた舟橋村長選に立候補したのは届け出順にいずれも新人の、元富山青年会議所理事長の渡辺光候補と、元村議会議員の酒井信行候補の2人です。

舟橋村を巡っては、役場内で10年以上に渡りパワハラが横行していた問題や、農事組合法人への補助金不正問題が明るみに…。

古越前村長への不信任案が2度全会一致で可決され村長は失職。無投票が続いてきた村長選は、42年ぶりの選挙戦となりました。

「日本一小さい村」として知られる舟橋村。富山市のベッドタウンとして発展し、ファミリー層が多く、村民の平均年齢は42,9歳と富山県内で最も若いことも特徴です。

さらに人口はここ30年間で、1450人から3264人と倍以上に増えているのです。

その反面、村では今年度、待機児童が発生。村にある2つの保育施設で200人の園児をの受け入れが可能ですが、すでに定員をオーバーし、村民20人が育児休業を延長しているのです。

舟橋村でこども園と保育園が集まる場所。そこへ、渡辺候補が現れました。その直後、酒井候補も現れました。

舟橋村長選挙に立候補 酒井信行 候補:
「待機児童も問題になっていますし、子育て支援の補助、みなさんどういうニーズがあるのかなというのが聞いていきたいと持っております」
「(記者:相手候補が目の前にいますけど?)別にいいんじゃないですか、お互いに刺激があって」


舟橋村長選挙に立候補 渡辺光 候補:
「子育て真っ最中の自身としては、ここは外せない場所ですね、やはり共感いただける方が多く出入りする場所なので、どれだけお知り合いがいるかが、逆にいうと分かるので私としては一向に構わないと思っております」

子どもを迎えに来る時間帯、両陣営が道路を挟んで向かい合う形で子育て支援をアピールします。

30代女性:
「子育て世代なので子育てに手厚いとか、なかなか保育園に入れないって言っているので、そのへんも解消されるといいなと思います」

40代男性:
「それぞれみなさん、どういう村にしたいのか、いろいろアピールしていただいて、よく考えて決めたいと思っております」

人口増加と若さという武器をもつ舟橋村。その影ともいえる保育に関する課題、そして長年続く役場内のパワハラ問題を争点とする舟橋村長選は、11月27日投開票です。