”苦肉の策”で始めたアートにはまって…
正さんは、南砺市の多機能型事業所「花椿かがやき」に通っています。
就労支援B型事業所の利用者として、毎日、チラシの袋詰めなどの内職や農作業に励んでいます。

正さんが一番得意な仕事は球根の除根作業です。一緒に作業をする同僚は、正さんの作業スピードは自分の2倍ほどの速さで「かなわない」と話します。

「花椿かがやき」では、利用者の特性に合わせて、いくつの作業を組み合わせて毎月の給料となる工賃を確保しています。
花椿かがやき 坂田佳永子さん「時期的に球根の作業をたくさんいただける時期になってきたので。今年も待ってましたっていう感じで。ありがとうございます」

2020年から3年以上続いたコロナ禍。「花椿かがやき」では仕事の受注が激減しました。そんな中、2022年に入所してきたのが正さんです。
花椿かがやき 坂田佳永子さん
「せっかく張り切って来たのにない、やることが」

受注作業がなく毎日事業所の掃除ばかり。苦肉の策でやり始めたのが絵を描くことでした。

最初は、簡単な図形や事業所の仲間の顔ばかり描いていましたが、どんどん絵にはまっていき…。
絵を始めてからわずか3年、独創的な画風を確立しました。
今は、主にサインペンを使ってぐるぐると自由に色を重ねて、抽象画のような不思議な作品を描いています。

正さん「これは地球とか描いています。これは地球でロケットから全部描いてあります」
記者「壮大な絵ですね」

花椿かがやき 坂田佳永子さん「どんどんどんどん心もなんか表現いうか、出てきて。さらに大きい、夢のような大きい表現に変わってきているというか。変わってきてるんですよ」







